第三款 権利の変換(第68条―第78条)/マンションの建替えの円滑化等に関する法律


(平成十四年六月十九日法律第78号)

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最終改正:平成一五年三月三一日法律第8号


     第三款 権利の変換

(権利変換の処分)
第68条  施行者は、権利変換計画若しくはその変更の認可を受けたとき、又は権利変換計画について第66条の国土交通省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告し、及び関係権利者に関係事項を書面で通知しなければならない。
 権利変換に関する処分は、前項の通知をすることによって行う。
 権利変換に関する処分については、行政手続法(平成五年法律第88号)第3章の規定は、適用しない。

(権利変換期日等の通知)
第69条  施行者は、権利変換計画若しくはその変更(権利変換期日に係るものに限る。以下この条において同じ。)の認可を受けたとき、又は第66条の国土交通省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、施行マンションの所在地の登記所に、権利変換期日その他国土交通省令で定める事項を通知しなければならない。

(敷地に関する権利の変換等)
第70条  権利変換期日において、権利変換計画の定めるところに従い、施行マンションの敷地利用権は失われ、施行再建マンションの敷地利用権は新たに当該敷地利用権を与えられるべき者が取得する。
 権利変換期日において、権利変換計画の定めるところに従い、隣接施行敷地の所有権又は借地権は、失われ、又はその上に施行再建マンションの敷地利用権が設定される。
 権利変換期日において、権利変換計画の定めるところに従い、保留敷地に関しては、当該保留敷地についての従前の施行マンションの敷地利用権が所有権であるときはその所有権を、借地権であるときはその借地権を、施行者が取得する。
 施行マンションの敷地及び隣接施行敷地に関する権利で前3項及び第73条の規定により権利が変換されることのないものは、権利変換期日以後においても、なお従前の土地に存する。この場合において、権利変換期日前において、これらの権利のうち地役権又は地上権の登記に係る権利が存していた敷地利用権が担保権等の登記に係る権利の目的となっていたときは、権利変換期日以後においても、当該地役権又は地上権の登記に係る権利と当該担保権等の登記に係る権利との順位は、変わらないものとする。

(施行マンションに関する権利の変換)
第71条  権利変換期日において、施行マンションは、施行者に帰属し、施行マンションを目的とする区分所有権以外の権利は、この法律に別段の定めがあるものを除き、消滅する。
 施行再建マンションの区分所有権は、第81条の建築工事の完了の公告の日に、権利変換計画の定めるところに従い、新たに施行再建マンションの区分所有権を与えられるべき者が取得する。
 施行マンションについて借家権を有していた者(その者が更に借家権を設定していたときは、その借家権の設定を受けた者)は、第81条の建築工事の完了の公告の日に、権利変換計画の定めるところに従い、施行再建マンションの部分について借家権を取得する。

(区分所有法の規約とみなす部分)
第72条  区分所有法第1条に規定する建物の部分若しくは附属の建物で権利変換計画において施行再建マンションの共用部分若しくは区分所有法第67条第1項の団地共用部分(以下この項において単に「団地共用部分」という。)と定められたものがあるとき、権利変換計画において定められた施行再建マンションの共用部分若しくは団地共用部分の共有持分が区分所有法第11条第1項若しくは第14条第1項から第3項まで(区分所有法第67条第3項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定に適合しないとき、又は権利変換計画において定められた施行再建マンションの敷地利用権の割合が区分所有法第22条第2項本文の規定に適合しないときは、権利変換計画中その定めをした部分は、それぞれ区分所有法第4条第2項若しくは第67条第1項の規定による規約、区分所有法第11条第2項若しくは第14条第4項(区分所有法第67条第3項において準用する場合を含む。)の規定による規約又は区分所有法第22条第2項ただし書の規定による規約とみなす。

(担保権等の移行)
第73条  施行マンションの区分所有権又は敷地利用権について存する担保権等の登記に係る権利は、権利変換期日以後は、権利変換計画の定めるところに従い、施行再建マンションの区分所有権又は敷地利用権の上に存するものとする。

(権利変換の登記)
第74条  施行者は、権利変換期日後遅滞なく、施行再建マンションの敷地(保留敷地を含む。)につき、権利変換後の土地に関する権利について必要な登記を申請しなければならない。
 権利変換期日以後においては、施行再建マンションの敷地(保留敷地を含む。)に関しては、前項の登記がされるまでの間は、他の登記をすることができない。

(補償金)
第75条  施行者は、次に掲げる者に対し、その補償として、権利変換期日までに、第62条の規定により算定した相当の価額に同条に規定する三十日の期間を経過した日から第68条第1項の規定による権利変換計画又はその変更に係る公告(以下「権利変換計画公告」という。)の日までの物価の変動に応ずる修正率を乗じて得た額に、当該権利変換計画公告の日から補償金を支払う日までの期間につき権利変換計画で定めるところによる利息を付したものを支払わなければならない。この場合において、その修正率は、国土交通省令で定める方法によって算定するものとする。
 施行マンションに関する権利又はその敷地利用権を有する者で、この法律の規定により、権利変換期日において当該権利を失い、かつ、当該権利に対応して、施行再建マンションに関する権利又はその敷地利用権を与えられないもの
 隣接施行敷地の所有権又は借地権を有する者で、この法律の規定により、権利変換期日において当該権利を失い、又は当該権利の上に敷地利用権が設定されることとなるもの

(補償金の供託)
第76条  施行者は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、前条に規定する補償金(利息を含む。以下同じ。)の支払に代えてこれを供託することができる。
 補償金を受けるべき者がその受領を拒んだとき、又は補償金を受領することができないとき。
 施行者が過失がなくて補償金を受けるべき者を確知することができないとき。
 施行者が差押え又は仮差押えにより補償金の払渡しを禁じられたとき。
 施行者は、第58条第2項の場合においては、権利変換計画において存するものとされた権利に係る補償金(併存し得ない二以上の権利が存するものとされた場合においては、それらの権利に対する補償金のうち最高額のもの)の支払に代えてこれを供託しなければならない。
 施行者は、先取特権、質権若しくは抵当権又は仮登記若しくは買戻しの特約の登記に係る権利の目的物について補償金を支払うときは、これらの権利者のすべてから供託しなくてもよい旨の申出があったときを除き、その補償金を供託しなければならない。
 前3項の規定による供託は、施行マンションの所在地の供託所にしなければならない。
 施行者は、第1項から第3項までの規定による供託をしたときは、遅滞なく、その旨を補償金を取得すべき者(その供託が第2項の規定によるものであるときは、争いの当事者)に通知しなければならない。

(物上代位)
第77条  前条第3項の先取特権、質権又は抵当権を有する者は、同項の規定により供託された補償金に対してその権利を行うことができる。

(差押え又は仮差押えがある場合の措置)
第78条  差押えに係る権利については、第75条の規定にかかわらず、施行者は、権利変換期日までに、同条の規定により支払うべき金額を当該差押えによる配当手続を実施すべき機関に払い渡さなければならない。ただし、強制執行若しくは担保権の実行としての競売(その例による競売を含む。以下単に「競売」という。)による代金の納付又は滞納処分による売却代金の支払があった後においては、この限りでない。
 前項の規定により配当手続を実施すべき機関が払渡しを受けた金銭は、配当に関しては、強制執行若しくは競売による代金又は滞納処分による売却代金とみなし、その払渡しを受けた時が強制競売又は競売に係る配当要求の終期の到来前であるときは、その時に配当要求の終期が到来したものとみなす。
 強制競売若しくは競売に係る売却許可決定後代金の納付前又は滞納処分による売却決定後売却代金の支払前に第1項本文の規定による払渡しがあったときは、売却許可決定又は売却決定は、その効力を失う。
 第1項の規定は、仮差押えの執行に係る権利に対する補償金の払渡しに準用する。
 施行者に補償金の支払を命ずる判決が確定したときは、その補償金の支払に関しては、第1項の規定による補償金の例による。この場合において、施行者が補償金を配当手続を実施すべき機関に払い渡したときは、補償金の支払を命ずる判決に基づく給付をしたものとみなす。
 第1項又は前2項の規定による補償金の裁判所への払渡し及びその払渡しがあった場合における強制執行、仮差押えの執行又は競売に関しては、最高裁判所規則で民事執行法(昭和五十四年法律第4号)又は民事保全法(平成元年法律第91号)の特例その他必要な事項を、その補償金の裁判所以外の配当手続を実施すべき機関への払渡し及びその払渡しがあった場合における滞納処分に関しては、政令で国税徴収法(昭和三十四年法律第147号)の特例その他必要な事項を定めることができる。

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